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処理対象のRAWデータまたはJPEG/TIFF画像を現像処理して、結果をJPEGまたはTIFF画像ファイルとして保存する方法について説明します。 1つの選択コマに対して現像指示する「1コマ現像」と、複数のコマに同時に現像指示する「バッチ現像」の2つの手法があります。
【処理方式】
5.1. 1コマ現像 選択されている1つのコマに対して現像処理と現像結果の保存方法を指定する方法です。 設定した指示にしたがって処理をおこないますが、処理方式はリアルタイムに処理をおこなう方式と、ジョブを登録してバッチ処理する2通りの方式が選択できます。 「1コマ現像」からもバッチ処理へのジョブ登録はおこなえますが、「バッチ現像」の機能で現像指示する場合と比較して、より細かな設定が行え、またプレビュー表示で現像結果をあらかじめ確認することができます。 「1コマ現像」をおこなうためには、1つのコマを選択した状態で、「現像設定」サブコントロールまたはツール・バーにある アイコンをクリックするか、もしくはメニューから「1コマ現像(S)」を選択します。 すると、「1コマ現像」ダイアログが表示されます。このダイアログで、現像結果を保存するファイル指定と、現像の設定をおこないます。 「1コマ現像」ダイアログは「保存ファイル」と「設定」の2つのページに切り替えることができます。 「保存ファイル」のタブを選択すると、現像結果を保存するファイルのフォルダ、ファイル名、ファイルの種類の指定ができます。 「設定」のタブを選択すると、保存結果のプレビュー表示を見ながら、1コマ現像の設定をおこなうことができます。 保存するファイル指定と現像の設定が確定しましたら、[現像]または[バッチ現像]のボタンをクリックして処理を開始します。
5.1.1. 保存ファイル 保存するファイル指定するためのページです。 5.1.2. 設定 保存するファイルを格納する場所(=フォルダ)を選択して、保存するファイルのファイル名を指定してください。 ファイルの種類は、JPEG画像(*.jpg)かTIFF画像(*.tif)のいずれかを選択します。 JPEG/TIFF画像に関する詳細な設定は、「設定」ページにておこなってください。 バッチ現像に登録されているジョブが予約しているファイル名が、保存するファイルを格納する場所(=フォルダ)に存在する場合、それらのファイル名は予約されているファイル名として表示されます。 ここで予約されているファイル名を指定すると、バッチ現像に登録されているジョブはキャンセルされ、すでにそのファイルが存在している場合には上書き保存されます。 保存結果のプレビュー表示を見ながら、1コマ現像の設定をおこなうためのページです。 ここでの設定は、現像結果の画像そのものや画質に影響するものが多く含まれます。 プレビュー表示で効果や影響を確認しながら、適切な現像指示の設定を確定してください。 5.1.2.1. 1コマ現像の設定テイスト 「1コマ現像」の設定は、あらかじめ用意された設定系テイストから選択することができます。 よく使う設定は、テイストとして登録しておくと良いでしょう。 5.1.2.2. 基本設定
保存する画像のピクセルサイズを指定します。 指定方法には以下の2つの方法があります。
保存する画像のピクセルサイズを任意に指定します。現像処理時に画像の拡縮をおこなうことができますので、任意のピクセルサイズを指定することができますが、画像のアスペクトを変更することはできません。 初期値は、基本的には元画像の100%のサイズですが、トリミング設定時に出力サイズ指定が行われている場合はトリミングで指定されたサイズが初期値となっています。 初期値がどのような値であっても、任意のピクセルサイズの指定が可能です。 ピクセルサイズの設定は、エディットボックスの値を直接編集するか、もしくは、ドロップダウンリストから選択しておこないます。ドロップダウンリストには、代表的なピクセルサイズと、過去に使用したピクセルサイズの履歴が用意されています。 前回現像処理した画像と同じサイズで記録したい場合や、他のコマと記録サイズを合わせたい場合にここから選択すると便利です。 ただし、ここでリスト表示される保存サイズは、アスペクトが一致するもののみですのでご注意ください。 初期化ボタンをクリックすると、初期値に戻ります。
5.1.2.4. プレビュー 保存する画像ファイルのイメージを確認することができます。プレビューの表示をおこないながらアンシャープマスクの設定やJPEG(圧縮)設定を変更した場合、その変更がプレビューに反映されるため、結果のイメージを確認しながら設定をおこなうことができます。 プレビューの更新は、アンシャープマスクやJPEGの品質係数を変更すると自動的におこなわれます。プレビュー画像全体の更新が終わるまでには現像処理の時間を要しますが、表示倍率の変更などで画像の一部を表示している場合は部分的に現像処理がおこなわれます。 操作モードと表示倍率の変更はツール・バーもしくはコンテキスト・メニューからおこないます。プレビュー画面上で右クリックするとコンテキスト・メニューが表示されます。 5.2. バッチ現像 「バッチ現像」は複数のコマを一括して現像処理する機能です。 1つのコマに対して、現像処理を施して結果をファイルに保存するという一連の処理を「ジョブ」と呼びます。 このジョブを「バッチ現像」に登録すると、「バッチ現像」は登録されたジョブをバックグラウンドで処理します。 「バッチ現像」はバックグラウンドで現像処理をおこないますので、ジョブを登録した場合にそのジョブの処理の完了を待つことなく、ただちに次の操作をおこなうことができます。 複数のコマに対しての処理をおこなう場合はコマ数分の「ジョブ」が作成され、これらのジョブはバッチ現像に登録されて順次処理されます。 「バッチ現像」をおこなうためには、以下の4つの方法があります。
現在選択されている1つもしくは複数のコマをバッチ現像にジョブ登録する方法です。 設定をおこなうためのダイアログが表示されます。 メニューから[現像(D)]-[選択コマのバッチ現像]を選択するか、もしくはツール・バーのアイコンをクリックすることで処理を開始します。 ツール・バーのアイコンは、コマの選択状態によって切り替わります。 複数コマが選択されている場合にのみ、 (選択コマのバッチ現像)アイコンが表示されます。
現像予約マークが設定されているコマをバッチ現像にジョブ登録する方法です。 設定をおこなうためのダイアログが表示されます。 メニューから[現像(D)]-[現像予約コマのバッチ現像(V)]を選択するか、もしくはツール・バーのアイコンをクリックすることで処理を開始します。 ツール・バーのアイコンは、コマの選択状態によって切り替わります。 1つのコマが選択されている場合にのみ、 (現像予約コマのバッチ現像)アイコンが表示されます。
現在選択されている1つもしくは複数のコマをバッチ現像にジョブ登録する方法です。 設定をおこなうためのダイアログは表示されず、現在のバッチ現像の設定が使用されます。 メニューから[現像(D)]-[選択コマをすぐにバッチ現像へ登録]を選択してください。 また、初期値では[F5]キーにこの機能が割り当てられています。
現在選択されている1つのコマを「1コマ現像」の機能からバッチ現像にジョブ登録する方法です。 「1コマ現像」のダイアログからジョブ登録をおこないます。 ジョブの登録が完了すると、現像処理は完了していなくともバッチ現像処理のダイアログは閉じられます。 登録されたジョブはバックグラウンドで処理されます。メニューから[現像(D)]-[1コマ現像(S)]を選択するか、もしくはツール・バーのアイコンをクリックすることで処理を開始します。 「1コマ現像」のダイアログで、[バッチ現像]のボタンをクリックすることで、バッチ現像にジョブ登録されます。 ジョブの処理状況は、「バッチ現像状況」で確認できます。 また、残りジョブ数はツール・バー右端のバッチ現像状況・アイコンにも表示されます。 5.2.1. バッチ現像テイスト 「バッチ現像の設定」は、あらかじめ用意されたテイストから選択することができます。 よく使う設定は、テイストとして登録しておくと良いでしょう。 5.2.2. 基本設定 ここでは、保存するファイルの種別(JPEGもしくはTIFF)、保存する画像のピクセルサイズ、現像結果保存設定を指定します。 5.2.3. 拡張設定 「現像結果保存設定」については「1コマ現像」と共通の設定方法です。 「5.3.1.2. 現像結果保存設定」を参照してください。
保存する画像のピクセルサイズを指定します。 指定方法には以下の3つの方法があります。
保存する画像のピクセルサイズは、トリミング処理後のピクセルサイズとなります。 画像の拡縮はおこないません。 トリミング設定時に出力サイズ指定がおこなわれている場合でも、トリミング指定サイズとはなりません。
トリミング設定時に出力サイズ指定がおこなわれている場合は、トリミング指定サイズに拡縮します。 トリミングされていない場合や、トリミング設定時に出力サイズ指定がおこなわれていない場合は、等倍(100%)のサイズで記録されます。
5.2.4. その他の設定
以下の3種類が選択可能です。
選択されているRAWデータと同じフォルダに現像結果画像を保存します。
選択されているRAWデータの保存されているフォルダ内にサブフォルダを作成し、このサブフォルダに現像結果画像を保存します。
[参照]ボタンから[処理対象フォルダの選択]ダイアログを起動し、保存するフォルダを指定します。
保存先に出力ファイルと同じ名前のファイルが存在する場合の対処方法を選択します。 「上書き保存する」を選択すると、既存のファイルは上書きされて失われます。 十分に注意してください。 以下の4種類の対処方法が選択可能です。
ベース名を拡張して異なるファイル名を自動生成します。
指定されたフォルダ内に同一名ファイルが存在する場合に、確認のダイアログを表示します。 ファイル名を決定してください。
同一ファイル名が存在する場合、上書き保存します。
同一ファイル名が存在する場合、保存せずにスキップします。 ファイルのベース名(拡張子を除いたファイル名)の命名規則は、「5.3.1.2. 現像結果保存設定」にて指定できます。初期の命名規則は画像処理対象のRAWデータ・ファイルのベース名をそのまま使用して、拡張子をJPGまたはTIFに変更して保存します。
チェックされている場合は、ジョブ登録が完了しても現像予約マークを自動消去しません。 ジョブ登録したかどうかの目印として現像予約マークを活用される場合は、このチェックをはずしてください。 バッチ現像の状況を確認するためには、メニューで[表示(V)]-[バッチ現像状況]を選択するか、もしくはツール・バーの をクリックして「バッチ現像状況」サブコントロールを表示します。 「バッチ現像状況」サブコントロールでは、タブの選択で2つの情報を切り替えて表示します。 5.2.5.1. 処理待ち 現在バッチ現像処理がおこなわれている最中のジョブと、処理待ちで待機状態のジョブの一覧が表示さます。 5.2.5.2. 処理済み ジョブを選択して、 アイコンで削除することができます。 ここでジョブを削除すると、削除されたジョブのバッチ現像処理はおこなわれません。 バッチ現像が終了したジョブの一覧を表示します。 5.2.5.3. バッチ現像の一時停止と再開 ジョブを選択して、 アイコンで削除することができます。 ここに表示されているジョブは、すでにバッチ現像処理が終了しているものですので、ジョブの削除は表示されている一覧から消して見えなくするという行為です。 ここに表示されるジョブは、バッチ現像が進むと累積して増えていきます。 ジョブが増えすぎてリストが見にくい状態になった場合には、ジョブを削除して整理してください。 ジョブを選択して右クリックすると、コンテキスト・メニューが表示されます。 1つのジョブが選択されている場合には、「エクスプローラで開く」を選択することで、エクスプローラで現像結果を保存したJPEG/TIFF画像ファイルを開くことができます。 コンテキスト・メニューから選択したジョブの削除をおこなうこともできます。 バッチ現像は処理を一時停止することができます。 右下の をクリックすると、すべてのバッチ現像が一時停止します。 一時停止状態から をクリックするとバッチ現像を再開します。 5.3. 現像と保存の設定 ここでは、「1コマ現像」と「バッチ現像」で共通の設定項目について説明します。 5.3.1. 基本設定 基本設定は、「1コマ現像」と「バッチ現像」で若干異なりますが、共通に設定できる項目について説明します。 5.3.2. 拡張設定 5.3.1.1. 保存ファイル種別 現像結果を保存するファイルの形式を、“JPEG”もしくは“TIFF”のいずれか選択します。 5.3.1.2. 現像結果保存設定 JPEG/TIFF の詳細な設定については、「現像結果保存設定」にておこないます。 よく使用する「現像結果保存設定」の設定状態をテイストとして登録しておくことで、テイストの選択によって簡単に設定を切り替えることができます。 5.3.1.3. 保存する画像のピクセルサイズ また、JPEGもしくはTIFFの保存形式については、ここで設定することができます。 「現像結果保存設定」には細かな設定項目が数多く存在します。 設定項目の全てを設定するためには、「詳細設定」ボタンをクリックして、「現像結果保存設定」ダイアログを呼び出してください。 詳しくは、「9.1. 現像結果保存設定」を参照してください。 ここでは、「保存ファイル種別」で選択された、“JPEG”もしくは“TIFF”いずれかの詳細な設定をおこなうことができます。 ここで設定できる内容は、「詳細設定」にて設定できる内容と同じですので、詳しくは「9.1.2. ファイル種別の設定」をご参照ください。 現像処理結果をファイルに保存する際、画像の拡縮を同時におこなうことができます。 拡縮するピクセルサイズの指定方法は「1コマ現像」と「バッチ現像」で若干異なります。 画像の使用用途に合わせて、最適なピクセルサイズで画像を記録保存することができます。 5.3.1.3.1. 指定サイズにフィット 保存する画像の指定サイズを指定して、指定サイズに合わせたピクセルサイズに画像を拡縮し保存するように設定することができます。 「保存する画像のピクセルサイズ」で、「指定サイズにフィット」を選択してください。 指定された制限サイズに内接するピクセルサイズで保存されます。 この設定方式は、「1コマ現像」と「バッチ現像」のいずれでも設定することが可能です。 特定のディスプレイなどで表示するスライドショー用の画像を生成する場合には、ディスプレイのサイズを入れます。例えば、VGAのディスプレイで表示したい場合には、640x480と指定します。 このようにすると、バッチ現像された結果のファイルは、必ず640x480に内接する形に縮小されて保存され、スライドショー用としては表示時に拡縮せずに済む最適なサイズとなります。 【指定サイズの縦横と画像の縦横の長辺方向を一致させる】 この設定を有効にすると、拡縮する際の基準となるピクセルサイズの縦横を、拡縮対象の画像の縦横比に応じて自動的に長辺方向が一致するように90°回転して調整します。 例えばピクセルサイズに640x480を指定した場合、横長の画像に対しては640x480に内接するように拡縮サイズが計算され、縦長の画像に対しては480x640に内接するように拡縮サイズが計算されます。 ここでは、日付焼き込みの設定と、アンシャープマスクの設定をおこないます。 5.3.2.1. 日付焼き込み 「日付焼き込み」という機能名の通り、撮影日時を現像結果に焼き込むことができます。 5.3.2.2. アンシャープマスク 撮影日時以外にも、画像情報や任意の文字列、クレジット画像などの画像も現像結果に合成することができます。 用意されている日付焼き込みデータを選択することで、撮影日時や画像情報の焼き込みはおこなえます。 現像するファイルの種類が 16bit TIFF の場合には日付焼き込みをおこなうことはできません。 お客様が用意されたクレジット画像を焼き込む場合には、「日付焼き込みデータ」の作成が必要です。 焼き込む画像にはJPEGまたはTIFF画像のみが指定できます。 透過色情報付きのTIFFに対応しておりますので、半透明な画像の焼き込みにも対応できます。
現像の結果の保存時にアンシャープマスクをかけることができます。 アンシャープマスクは現像処理と拡縮処理を施した後の結果に対してかかります。量(%)、半径(pixel)、しきい値(レベル) にてかかり具合を調整することができます。 現像パラメータとして設定するのシャープネスとは別に、現像結果の使用目的や出力形態に応じて追加的なシャープネスを加えたい場合に活用してください。 現像パラメータのシャープネスは、各コマに独立に設定するパラメータで、写真ごとの解像感を調整するために用います。 一方このアンシャープマスクはコマごとに設定するものではなく、使用目的や出力形態に応じて設定する各コマ共通のパラメータです。 例えば、PCでの閲覧目的で縮小現像する場合に縮小によって損なわれる解像度を補う場合や、印刷する場合の色のにじみを考慮してあらかじめシャープネスを追加しておきたい場合に活用してください。 詳しくは「10.1.9. 現像パラメータのシャープと現像・印刷時のアンシャープマスクの使い分けについて」をご参照ください。 5.3.2.2.1. 量 アンシャープマスク処理の適用量を設定します。大きくなるほど、強く処理が施されます。 5.3.2.2.2. 半径 輪郭強調をおこなうエッジの太さを設定します。 大きくすると、エッジが太くなり、小さくすると細くなります。 通常は、 0.5 ~ 1.0 程度で設定すると良いでしょう。 5.3.2.2.3. しきい値 小さくすると、エッジの鮮明さにかかわらず輪郭が強調されます。 大きくすると、ある程度以上鮮明なエッジのみが強調されます。 このパラメータは、輪郭強調によりノイズが強調されてしまうのを防ぐ場合に使用します。 通常は、 1 でお使いいただき、ノイズが強調されすぎていると感じる場合には少しずつ大きくして解像感とノイズのバランスをとってください。 |
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