RAWデータは映像化される前のセンサーが捉えた光の情報(生データ)なのでそのデータからモノクロ写真 として現像することも当然可能です。一度JPEGやTIFFにしてしまった画像データよりもコントラストやシャープネス の調整を高品位で行うことができるなど、モノクロ写真でもRAW現像のメリットを最大限活かせるのではないかと考えています。
ということで、私もこれからRAW現像でモノクロ写真にチャレンジしてみたいと思います。

モノクロ写真と聞くと、有名写真家の写真集などに数多く私にはとても敷居が高いイメージがありました。
実際その素晴らしさに圧倒されたりしながら「モノクロ＝超上級者」などと思い込んでいました。また、銀塩写真ではモノクロ写真 は「撮影から現像・プリントまで自分で行ってこそ」という概念が自分の中にありました。(最近のラボではカラーよりモノクロの方が現像・プリント代が高かったということもありますが・・・。)
デジタルになり、RAW現像というパソコン上で現像からプリントができる時代になってもその先入観は自分の中にどこか残っていてモノクロプリント をするをずっとためらっていましたが、家庭用インクジェットプリンターの性能が向上している現在では始めるのには良い時期だと思います。

SILKYPIXで開いた状態ではカラーで表示されます。

おなじみ銀座和光ビルの時計台です。銀座をスナップしていると必ず撮影してしまいます。
だいぶ線が太く（ピントが甘く）見えるのはマニュアルの古いレンズを開放付近で使っているからです。被写体に合わせて少しレトロな雰囲気を狙ってみました。

カラーのプリセットからモノクロモードに切り替えます。

ここではモノクロ２モードを選択しました。モノクロ１が彩度を0にした状態に近いのに対してモノクロ２は銀塩フィルムの感度特性に近づられていて、 被写体の色により知覚的に自然な仕上がりを目指したものとなっています。この作例にはありませんが、赤のトーンなどが大きく違いますね。
モノクロに切り替えたら自分の思ったとおりの露出になっているかどうかを確認してください。