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13.1 色温度と色偏差について
物体を暖めると、光を発生します。 暖めてゆくと最初は赤く光りはじめ、やがてオレンジ、そして黄色になり、さらに白くなり、もっと暖めると青白く輝きます。 この場合、光源の色は、温度で表現できることになります。 例えば、1500度の物体から発射される光を、色温度1500K(ケルビン)、2000度なら2000Kというわけです。 このような光放射をする物体を黒体放射体、またはプランク放射体と呼びます。 太陽の表面温度は、約6000度ですから、太陽は6000Kの色温度の光を発生しています。 地表に届くまでに、大気を通過する段階で青い光が散乱、吸収されて、5000K〜5500K程度になります。 電球は、フィラメントが2000度〜3000度で、2000K〜3000K程度の色温度です。 ところが、まったく発光原理の異なる光源があります。蛍光灯や水銀灯などです。 これらの光源の場合には、視覚的に最も近い黒体放射体の色温度とします。 具体的には、CIE 1960 UCS 座標系に光源色をプロットし、そこから黒体放射線軌跡に対して直角に垂線をおろして、その部分の色温度を使用することになっています。 この垂線上の色はすべて同一の色温度とみなされ、この線を等色温度線と呼びます。 そして垂線の長さが黒体放射線偏差で、このソフトウェアでは色偏差と呼んでいます。 色温度だけではバランスできない被写体に対しても、色偏差を導入することで簡単にホワイトバランスを調整することができます。
Exif 情報を出力ファイルに埋め込むことで、撮影時のシャッター速度や絞り値、撮影日時などの撮影情報や、Exif サムネイル画像、色空間情報などを出力ファイルに含めることができます。 本ソフトウェアでは、Exif 2.21 に準拠しており、色空間情報を Exif に準拠した形で出力することができます。 これらの情報は、Exif 情報に対応したソフトウェアで、出力ファイルを扱う場合に有効です。 また、Exif 2.21 から sRGBに加えて、adobeRGB色空間の情報を含めることができるようになりましたが、対応しているソフトウェアが少ないため、色空間の情報の埋め込みには、「ICCプロファイルの埋め込み」の利用をお勧めします。
これを現像パラメータファイルと呼びます。 また、JPEG/TIFF 画像の回転情報、ユーザーマークなどを保存するために、JPEG/TIFF ファイルと同一のフォルダに同一のベース名で .spj または、.spt というファイルを作成します。 これを付帯情報ファイルと呼びます。 これらのファイルを作成しなくすることができます。設定方法については、機能設定をご覧ください。 この場合、現像パラメータの情報や予約状態、回転情報などはソフトの終了時、または、新しいファイルやフォルダの読み込みによって失われます。 また、書き込み禁止フォルダや書き込み禁止ドライブに関しては、ファイルを作成することができないため、これらのファイルを作成しなくした場合と同様に、現像パラメータの情報や予約状態、回転情報などはソフトの終了時、または、新しいファイルやフォルダの読み込みによって失われます。
機能設定により、現像パラメータファイルや付帯情報ファイルの作成を禁止している場合には、サムネイルファイルも作成されません。
(NNNN は、0000 〜 9999) これは、本ウェアが管理する仮想記憶ファイルで、ソフトウェア起動時に作成され、ソフトウェアの終了時に削除されます。 この仮想記憶ファイルを作成する場所を指定することもできます。「9.3.11 テンポラリ・フォルダを指定する」をご参照ください。
Windows 2000/Windows Xp では、ユーザー毎に独立に設定が管理されます。
「ヘルプ」メニューの「トラブル・シューティング」項目は、弊社よりご案内した場合にのみ使用する機能で、通常は使用しません。 お客様のご判断により操作を行った場合、最悪のケースとしてプログラムが正常に動作しなくなる恐れがありますので、ご注意ください。 13.4.1 サムネイルの初期化
この機能は、このサムネイルファイルを消去します。
操作の後プログラムが一旦終了しますので、再度、起動してください。設定が初期化された状態で起動します。
テストボタンを押すと、テストを開始します。「この環境でプロダクト・キーの登録が出来ます」と表示されれば、現在の環境でプロダクト・キーの登録が出来ます。
DNG(Digital Negative)とは、Adobe Systems Incorporated が提唱するRAWデータの統一規格で、同社の変換ユーティリティを用いて、様々なカメラの RAW ファイルを DNG ファイルに変換することができます。 これにより、カメラ毎に異なる RAW データを共通のデータ形式に変換して統一的に扱うことができるようになります。 詳細については、Adobe Systems Incorporated ホームページをご参照ください。 13.5.1 DNG の概要
DNG は、イメージセンサーから読み出した RAW イメージデータと、イメージデータの性質を表記するパラメータ、色再現情報、撮影時情報、サムネイルなどの情報から成り立っています。 また、RAW イメージデータのかわりに、1ピクセルあたり3色の色情報を持つ LinearRAW イメージデータを格納することができます。 本ソフトウエアでは、前者をRAW形式、後者をLinearRAW形式と呼びます。 DNG Converter を使用する場合には、変換時のオプションで、RAW形式にするか、LinearRAW形式にするかを選択することができます。 RAW形式は、イメージセンサーのカラー配列をそのまま残している形式で、本ソフトウエアによってデモザイク処理(色構造を生成する処理)を行うことができ、本ソフトウエアの性能を最大限に生かすことができます。 LinearRAW形式は、デモザイク処理が行われた後のデータを格納した形式で、本ソフトウエアで扱うことのできないイメージセンサーのカラー配列のカメラであっても、この形式を使用することで現像を行うことが可能です。 撮影時情報として、撮影時に指定されたホワイトバランスが記録されている場合には、これを認識して、ホワイトバランスとして「カメラ設定値(撮影時設定)」が使用可能になります。 色再現情報を使用することで色再現を行います。
以下、本ソフトウエアで現像することのできる DNG ファイルについて記します。 1.本ソフトウエアの対応カメラのRAW形式およびLinearRAW形式の DNG ファイル
本ソフトウエアの色再現に加え、DNG ファイルに含まれている色再現情報に基づく色再現が可能です。 DNG ファイルに含まれる色再現情報に基づく色再現は、カラーモードの「DNG標準色」,「DNG記憶色1」,「DNG美肌色1」で選択可能です。 LinearRAW形式の場合には、デモザイクに影響を与えるパラメータ(露出タブのNR、および現像タブの現像精度)は使用できません。
色再現は、DNG に含まれる色再現情報によって行われます。 上記以外の配列を持つRAW形式は本バージョンではサポートしておりませんので、LinearRAW形式に変換してください。
ただし、デモザイクが既に行われているため、デモザイクに影響を与えるパラメータ(露出タブのNR、および現像タブの現像精度)は使用できません。 色再現は、DNG に含まれる色再現情報によって行われます。 ハニカム配列などの特殊な配列を持つカメラのRAWデータを本ソフトウエアで現像する場合には、LinearRAW 形式で DNG フォーマットに変換してください
同時に複数のプログラムが動作している場合に、プライオリティが高いプログラムには優先的にCPUが割り当てられ、 プライオリティが低いとシステムが暇なときにCPUが割り当てられるようになります。 SILKYPIX(R) Developer Studioでは、「低プライオリティ現像」を使用すると、一括現像時に、このCPU割り当ての優先順位を下げます。 そうすると、同時に動作している他のプログラムに優先的にCPUが割り当てられるようになり、他のプログラムをより快適に使用できるようになります。 例えば、一括現像中に WEB ブラウザを起動してホームページを閲覧したり、ワープロソフトを起動して文書を作成したりする場合に、現像処理のプライオリティを下げるとホームページの閲覧や、文書の作成が快適に行えるようになります。 それでは、一括現像の処理が遅くなるのでは?という疑問が湧いてくると思います。そのとおりです。他のプログラムに優先的にCPUが割り振られるために、現像処理は遅くなります。 ただし、同時に動作させているのが、WEB ブラウザや、ワープロソフトの場合はわずかしか遅くならないはずです。なぜならば、これらのインタラクティブ(対話型)プログラムのほとんどは、ユーザーからの入力がない限りは、ほとんどCPUを使用せず、ただひたすらユーザーからの入力を待っているからです。 このため、ユーザーからの入力がない限りは、CPUは暇であり、一括現像処理にそのパワーが使われます。 しかし、ユーザーが何かを入力(キーボードを押したり、マウスを動かしたり)すると、即座にインタラクティブなプログラムが応答できます。 このため、現像処理もそこそこ動きつつ、前面で他のプログラムを快適に使用できるのです。 この機能を積極的に使って、現像中は、SILKYPIX®ホームページ(http://www.silkypix.com)でも覗いてみてはいかがでしょうか? 「低プライオリティ現像」を行うと極端に現像時間がかかるようになったり、他のプログラムの動きが軽快にならない場合は、PCに搭載しているメモリ量が足りないことが考えられます。 プライオリティは下がっても、現像処理には多くのメモリを必要とします。このため、他のプログラムと同時に動作させると、両方が遅くなってしまうのです。 このような場合には、メモリを増設するか、一括現像中に「低プライオリティ現像」を使用せず、現像処理が終わるのをじっと待つほうが得策です。
パソコンによっては、ブルーバック(画面が真っ青になりエラーを報告する画面が表示される)になったり、高温から自分自身を保護するためにリセットがかかってしまったり、電源がOFFになってしまうものもあります。 このような症状が発生したら、熱暴走を疑ってみてください。 本ソフトウエアを使用していて、このような症状が現れる場合には、「9.4.1.4 現像処理をゆっくり行う」をご参照になり、熱暴走かどうかを確かめ、対策を講じることをお勧めします。 |
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